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そんなわけで、ガーッと信長本を一気読みして、とりあえず少し気が済みました。
読んだそばから忘れてしまいそうなので、以下は完全に個人的な覚え書きです。
非常に視点が偏っているので、間違っても読書の参考になるような内容ではありません。


   

   

     ***


 山岡荘八 「織田信長」
 司馬遼太郎 「国盗り物語」

やっぱり王道だよね! と納得させられる面白さです。
どちらのお話も、美人で賢い濃姫が、信長の良きパートナーとして対等な立場でいるのがいいです。私はこういうのが好きだなあ。二作とも、本能寺で夫と運命を共にします。史実は違うようですが、物語的には本当に良いラストではないかと思います。


 桑原譲太郎 「炎の人信長」

これがね……多分、読んだ人の大部分の感想として、「この作者はホントに信長が好きなんだな!」 ということではないかと。
そして次の感想として、光秀がものすごくおかしい(いろんな意味で) ということではないかと。
信長のことが好きすぎ。もう完全に恋。至る所で燃え上がるジェラシーの炎。本能寺の変を起こした理由が、「あの人を自分だけのものにするのは、もう殺すしかない」 ってアンタ。光秀しっかり!
そんなわけで、大変面白いお話でした。腐女子も取り込める度量の広さに脱帽です。
でも、随所に現れる 「現代では」 ではじまる比較論と、「わたし(作者)」 の気持ち、には閉口です。お願い、物語世界にどっぷり浸らせて……!


 花村萬月 「信長私記」

信長の一人称小説。わりと普通の思考なのですが、性描写のところどころで危ない匂いがプンプンするのはこれいかに。この人の他の話を読んだことがないので判らないのですが、作者の趣味なのかな? という感じがします。
この話、途中まで、信長が濃姫にベタボレで微笑ましいです。相思相愛、って自分で言ってるし、舅にも、「(奥さんに)心底惚れてる」 なんて恥ずかしげもなく言い切っちゃってるし。でも、吉乃と出会った途端、手のひら返したように関心が薄くなるってどうなのか。結局、子供のできない濃姫は傷心のまま美濃に帰るのですが、その時も 「ほっとした」 とか思ってます。ちょ、おま、相思相愛はどこいった?!
私としては、今ひとつ、感情移入のしにくい主人公でした。


 天野純希 「信長 暁の魔王」

一言でまとめると、信長がマザコンを脱却する話(まとめすぎ)。
生まれた時から母親に憎まれて、愛を知らずに育った信長が、濃姫や吉乃との関わりを通して成長していく……的な内容です。多分。こちら、史実はかなり無視して、オリジナルな部分が多いです。そして、なんでそこまでというくらい、お母さん、息子が大嫌いです。


 池宮彰一郎 「本能寺」

非常にしっかりしていて面白いです。一見突拍子もなく残酷な信長の行動や、光秀が変を起こすにいたった動機の描写などが、きっちり理屈を通して描かれている、というか。創造であると同時に、できるだけ史実に忠実に、という作者の姿勢も感じられます。


 谷恒生 「革命児・信長」

作者は一等航海士だということで、海や船についての描写が多いです。
この話、信長と濃姫がやたらと可愛く書かれています。かわいいー、と思っているうちに、終わっちゃったという感じで、正直、内容はあまり頭に残っていません(すでに……)。


 山本兼一 「火天の城」

映画にもなりましたね。主人公は安土城を作る棟梁と大工さんたちで、信長は脇役です。ちょこちょこ登場してワガママ放題を言いますが、全体的にわりとテンプレな信長像です。でもそれはそれとして、お話としては面白いです。映画は観ていないのですが、ちょっと興味が湧きました。


 鈴木輝一郎 「信長と信忠」

信長・信忠の親子に焦点を当てたお話。正直、信長にしても、信忠にしても、少し中途半端かな、と思いました。この話の信忠という人が何を考えているのか、最初から最後までよく判らなかったのですが、でもそれはただ単に、私の読解力が足りないだけかもしれません。


 坂口安吾 「織田信長」

「オレってこんなやつサ」 という、やけに爽やかな話し方をする信長です。新鮮すぎて戸惑います。でもそこをガッツで乗り越えたら、あとは面白いです。カタカナがたくさん混じる独特の文体なのですが、きっと慣れると、クセになるのでしょうねえー。



一応今のところ、読んだのはこれくらい。ネットで調べて、面白そうだなあ、と思うものもあるのですが、田舎の図書館はそうそう蔵書量は多くないのですよ……。
ちなみに、津本陽の 「下天は夢か」 も有名ですが、挫折しました。あれ、登場人物が信長を含め、尾張弁で喋ってるんですよ。確かに実際はそうだったんでしょうけど、イントネーションがリアルに想像できる環境にいる身には、近所のオッチャンがお喋りしてるようにしか思えない……! 読書にはロマンが欲しいっす。
あと、コバルト文庫は手を出していません。あらすじがあまりにもカオス。一度足を踏み入れたらきっともう戻れない予感がひしひしします。

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